アップカットとダウンカットの違いとは
2025/01/09
フライス盤やマシニングセンタを使った切削には、アップカットとダウンカットという方法があります。
これらは、加工条件に応じて使い分けることが重要です。
そこで今回は、アップカットとダウンカットの違いについて解説します。
アップカットとダウンカットの違い
切削方向と仕上がり
ダウンカットでは、材料を送る方向と工具の回転方向が同じです。
切削開始時に工具が材料に食い込む形で削られ、切りくずは回転方向に沿って排出されます。
この方法では加工面が滑らかに仕上がりやすく、高い精度が求められる加工に適しているでしょう。
一方、アップカットは工具の回転方向と材料の送り方向が逆になります。
切削面は少しずつ削られ、切りくずは回転方向とは反対側に排出されるのが特徴です。
この方法は荒削りに向いていますが、やや粗くなるため、仕上げ加工にはあまり適していません。
工具への負荷
ダウンカットは、工具が切削開始時に材料に直接食い込むため、刃に強い負荷がかかります。
そのため、工具の寿命が短くなる可能性もありますが、振動が少なく安定した加工ができるのも特徴です。
アップカットは工具への衝撃は小さいものの、切削中に振動が発生しやすく機械全体に負担がかかる場合があります。
まとめ
アップカットとダウンカットは、切削方向や仕上がり、工具への負担などに違いがあります。
一般的にはダウンカットが広く利用されていますが、加工条件によってはアップカットが適しているでしょう。
切削方法を適切に選ぶことで、効率的かつ高品質な加工が可能になります。
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